「ア~レ~紐」本来の歴史
こんにちは、まゆナベです♪
ア~レ~紐。
実は「ガバッと開閉!爆笑★奥さま着付」講座で登場する戦前の紐なのですが、
マニア向けで売れる気がしないが、ツウに届け!!と、
解説もなく販売開始しましたら…
「で、なんの紐なん??」って質問がチラホラありまして。(そりゃそうだ)
今回はサクッと簡単に解説しようと思います♪
それではおはじめしましょう♪
ア~レ~紐①「襦袢用伊達巻」
襦袢用と言いましても、本来は長着に締める用として、当時店頭販売されていました。
それを家庭の素材で作る活動があり、本商品は家庭用を再現したモノです。
この商品はいたって普通に巻いて締めるだけ。
ですが独特な「支えられてる感」が面白い歴史上の着付け道具です♪
現代の小物に名残が残っているのを感じ、
本来の歴史を知るきっかけになる?完全なる珍商品です♪
時代は、帯板が必須でない昼夜帯も全盛期。
名古屋帯の登場で、着方や着姿に戸惑いを覚え、試行錯誤。
シワになりにくく手入れが簡単で、ミゾオチが楽で、背中が安定、着心地も柔らかなモノ。家庭にあるモノで作れるモノ…
そんな条件の基、これがヒットしたのは納得する、独特な重みと着心地です♪
実は商品と共に同梱されたQRコード&パスワードで簡易な作り方・構造を公開しています。
これは歴史を知って貰うための教材だと思い、
できれば私から購入頂きたいところですが(爆笑)、
当時の手法で簡単に作れるというところを実践してもらうのも面白いかな?との想いで、実物を一度締めて頂き、次回はご自身で作ってみては?という裏テーマもあります。
ア~レ~紐②「着付け仕上用・伊達巻」
3種類の中で、これが最も衝撃の着心地です!
ひたすら巻き上げる昔の伊達巻。ちなみに襦袢に使用する時は
晒や和装ブラの代わりに胸補正として巻き下げて使用していた昔の名品♪
私はもう戻れぬ☟
今までの着付けの感覚が抜けた一番のきっかけだと思ってます。おススメポイントは、
「安定感」
20歳そこそこから着物を着始めたのですが、
この感覚はなかったという安定感。
これもまた、現代の小物に名残が残っているんです。
それが花嫁着付けです。次に紹介するロング胸紐も同様に、
花嫁着付けとしても当時は使用されていました♪
ア~レ~紐③「ロング胸紐」
やたら長くて、やたら細い。笑
そこに意味があるのですが、初めて知った時は自分の着付け概念が、崩れ去っていくのを感じました。爆笑
これは昭和2年ころまで存在した定番着付けで、
襲(かさね)には必須の道具でした。
それからガバッと衿を開閉したり、衣紋やおはしょりを落ち着かせるのに
余計な技がいらない、まさに庶民の味方なお道具でした。
▲以前出張着付けに行った際、皆さん大爆笑なお道具でした。笑
腰紐も丸見えなのが見えるでしょうか?
腰紐の結び方も始末も当時は全く違うのですが、
何度読んでも聞いても意味が分からなかったんです。
だってこの状態からおはしょりが出現するのです。
それがこのロング胸紐に出逢い、当時の着付け法がスルスル読み解けるようになりました!
このロング胸紐は大正時代、花嫁さんの着付けに腰紐として使用されたものでもあります♪
最近、嬉しいことを言われました。
TORATABIXのダイスケさんが私の着付けを見て、
「やっぱりまゆナベさんの着付けはいいね、生活感があるんだよなァ~」と。
これは驚いたし、嬉しかったです。
普段着物ってなんだろう?って思っていたんです。
当時のこなれ感のある着姿になれなくて、単なるぐちゃぐちゃになったり。
で、沢山着付けを見て、着物一切(長着・帯・襦袢・肌着など。笑)を解いたり、
当時の洗濯や和裁をやってみたり。
そこで気が付いた間違いは、
直立した着付けをしていただけだったことです。
私は釜戸や薪風呂、ぼっとん便所に足踏みミシンの家の暮らしを
幼少期から長年経験していたのに。
あの暮らしで不自然な動きになる着付けは、ありえない。
そう思い、ゼロから着付けを研究し直しました。
それがいつの間にか、
「生活感のある着付け」
になっていたんだなァ~と、長年の研究を、ご先祖さまに認めてもらえたような気分になりました。
ダイスケさんはご先祖じゃないのですが( ̄д ̄)大爆笑
着付け技術と古書のみで作れるモノじゃなかった。
和裁も必要だった。
暮らしの体験も必要だった。
素材を知ることも必要だった。
その経験を文字やオンラインのみで伝えるには難しく、
実物をまず触って、身に着けてもらおう!
それが「ア~レ~紐」です♪
もっともっと私しか知らない着付けを伝えたい。
今はそう思っています♪
ぜひ「ア~レ~紐」を手に取って、歴史の旅をはじめてみては?
「ア~レ~紐」限定記事の追加・講座・イベントも今後展開していこうと思案中です。
お楽しみに!
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2023.3.18 仏滅 まゆナベ♪