初めまして、まゆナベこと渡辺真由美です。

私は1981年生まれ。幼少期はクリーミーマミやドラえもん、ドリフターズで育った世代です。

なぜ、生まれもしていない時代の研究をしているかをお話します。

いわゆる骨董と呼ばれるモノを知らずに日常で使い、

釜戸、薪風呂、ぼっとん便所、黒電話、足踏みミシン、井戸など

揃った環境が幼少期に与えられました。

大正初め生まれの祖母が住んでいた家です。

扇風機も網戸もありません。

静岡の海の風が吹き抜けるその家は、

お昼寝に最適!夜は蚊帳を張りぐっすり寝ました。

余計な雑音なんて聞いている暇はありません。

なぜなら蛇口をひねって出るのは真水で、すぐ使えるわけではなく、

沸かして冷やして飲みます。

米が食べたければ釜戸に薪を入れて火をおこし炊くのです。

お風呂に入りたければ、煙突の伸びる木の風呂釜に

水を入れ、薪で火をおこし温め入ります。

入浴剤なんて一部のお家のモノですから

畑から柑橘類を採ってきて糠袋に入れ、お湯に浮かべます。

この暮らしは私にとって、「人の豊かさ・思いやり」を教わった時間です。

しかし、この宝物は2000年初め頃、大雨によって終わりを迎えました。

住めない家となり、自然にかえっていったのです。

私は心のどこかで、祖母と過ごした贅沢な愛しい時間を

大人になっても忘れられなかったのだと思います。

それから年月が経ち、夫に出逢い、結婚し、義母の本棚に大切にしまわれた

義理の祖母様の本を見つけます。

そこには着付けを仕事にしてきた私の知らない、

義理の祖母さまの着付けのコツが手描きで書き込まれていました。

私は古書の面白さに目覚めたのです。

大昔に作られた本の内容は、祖母と過ごした暮らしの

映像、感触となって、私はそれらを理解できるという

喜びを知った瞬間でした。

きっと私はこれからも、

たくさんの出逢い、別れを繰り返すでしょう。

そしていつか私自身がこの世から姿を消し、

祖母たちの元へ逝った時、

出逢うことのない未来の子供たちに

昭和家庭風俗と題した昭和初期の庶民の暮らし・ファッションが

受け継がれていったらいいなと思い、

本日も研究発信しています!

どうぞ宜しくお願いします♪

まゆナベ♪